ぐるぐるじてんしゃ Tokyo Bayエンデューロの巻 [自転車]
10月の末のある日。豪雨のツールドちば後の余韻さめやらぬある朝、内線にて自転車部の部員から始業直前にとある指令が。。。
『12月にあるTokyo Bayエンデューロにエントリーせよ!』
まったくもって概要がわからないが、とりあえずエントリーしないと出走出来ないことだけはよく判っているので早速始業間際にネットで登録をとりおこなう。
で、エンデューロってなんだ?
この理解のなさが、2回目と侮って豪雨で復讐されたツールドちばや、リゾート地の楽勝ライドと高をくくってギザギザに脚をとられた石垣島アースライドと同じように、のちのち大変にイタイ目にあう原因になるのであった。しかしさすがに説明書の類いは一切読まない主義の自分ではあったが、ざっと概要には目を通しておいた。
この時点で、
1)4時間走る
2)最大4人編成の男女混合のチーム
3)走った周回を競う、競争である
4)1周3km弱のサーキットコース
という最低限のことしか頭に入っておらず、11月末には石垣島に輪行したこともありあっと言う間にエンデューロ当日の朝になったいたのである。
当日、起床午前3時。睡眠時間は2時間程度。ご飯を炊くことから始まった。
この期に及んで、ピースフルな性格の私は、競争だとか、順位が出るとか、右側通行とか追い越しは左からとか剣呑なフレーズが大会要項に記してあるのにもかかわらず、呑気にお弁当を作りにかかった。なんか、みんなでワーワーとグルグル自転車で回る遊び、的な認識である。屋台もあるそうだが、やっぱりお弁当でしょう。その後職場に赴き幾つか仕事をこなし午前8時袖ヶ浦フォーレスト・レースウェイに向かったのであった。
つまり殆ど寝ていない。
4時間を4人で交代で走るのだから、1人あたま1時間。普段サイクリングとか朝練とかで数時間走ることを考えれば楽勝でしょ?多少の寝不足は向こうで昼寝でもすればよし。車で行って1時間走ってまた車で帰ってくるなんて、物足りないくらい〜自走で行っちゃおうかなー(←仲間に止められた)と思っていたわけである。
愚かなり。
サーキットに到着、ゼッケンをつける間もなく朝ご飯である。なにせ朝からなにも食べていないのである。
そうこうしているうちにあっという間にスタート時間になった。
3km弱の道に500近くのロードレーサーが走る、このこと自体が想像がつきにくかったのだがスタートをみてその多さにびっくりである。それにみなマジである。加えてピットのお隣さんは既につぎの走者がローラー台でウォームアップしている。反対側のお隣さんは、午前中の部で不本意な結果だったらしく、良い大人が地団駄踏んで泣いて悔しがっているではないか。。。ヤバいヤバすぎる。でもご飯だけは食べておこう、とのんきな第二走者なのだった。
さすがに、スタート前の相談で、1時間づつではなく数回周回したら交代するようにした。すると数キロ〜10kmくらいだろうか、ふーん。とサイクリング部の長子としてはピンと来ないのであった、やはり速男や山郎とは感覚が違うのだろうか、これが距離感の違いってヤツ?とひとり思っていた。とんでもない勘違いである。そのことは第二走者として走り出してから嫌と言うほど思い知ったわけである。
とにかくよくわからんが、第一走者から周回センサーを受け取りいざコースに
ふんガー!とにかく皆全速力で漕いでいるではないか、よくよくみると、ベルやライトがついていない自転車もおおく、ボトルゲージすらつけていない自転車が殆どである。そうだそうなのだ、公道を楽しんで走るイベントではないのだ、、、全速力で走って力つきて交代する競争なのだ。。。これは今までの余力を残して走るやりかたではダメなんだ。。。そう気がつき、あらためてぐるぐる必死で漕ぎはじめた。普段では使ったこともなかったアウターギアも解禁である。というかアウターでないとドンドン抜かされてしまうのだ、アウター以外禁に変更である。でもこれでは数回まわったらもうヘロヘロになってしまう。誰だ1時間ずつにしようとか言ってたのは!
と、4周ほどして疲労困憊。ピットイン脚を着き一休みしようとビンディングを外した瞬間!
ぅぎゃー!
足がつった!あしが痙攣った!!ふんギャーとピットで転げる私。いたたたたイター!足の裏の筋肉が異常に収縮し臑が尋常でない強さで引っ張られ、寝違えの10倍ぐらいの痛みとなって襲って来たのであった。足首を手で曲げれば、前脛骨筋が多少は緩むので一瞬和らぐが、そのかわり足の裏に激痛が走る。臑を触ると皮膚の下で筋肉がビクビク激しく痙攣しているのがわかる。たすけてー。私の左足はトウシューズを履いてパドゥドゥを踊るバレリーナのようになって固まっているではないか。寝不足、冬の朝の寒さ、朝ご飯の遅れ、急に全速力で走りはじめたこと、全てを合わせて考察すると、これで何かが起こらなかったら私はサイボークか何かということになる。私は生身のイイ歳こいたオバさんなので理の当然の結果と言える。
心配して駆け寄って来てくれるメンバー。足を持ってくれたりさすってくれたり手当してもらった。とはいえ痛みと痙攣はなかなか良くならない。医務室とか救護室とか、はたまた1人リタイア。。。とか極めてネガティブな思想が頭をよぎる。するとメンバーが、
『一番イタい時が10だとすると、今いくつくらい?』
。。。「きゅ、9.8くらいカナー。」
『うん!良くなってる!!大丈夫ですよ!』
いや、0.2引いたのはあなたへのちょっとしたお世辞なのですが。。。
とクスリと笑えた瞬間から、痛みは徐々に和らぎ痙攣も治まっていったのであった。次のターンでは足をおそるおそる確かめながら4周、3回目も無事に走り抜き。最後になるであろう4回目の4周は全速で漕ぐことができた。それにしても私は遅かった。反省である。いままでのんびり負荷をかけないで走りすぎていた。順位こそ半分くらいのところでゴールしたが、これは私以外のメンバーが速かったからに過ぎないのであった。来年もブルベと言う制限時間のある競技に出るのであるから、平均時速も上げて、それ以前にもう少しウォーミングアップとか、準備体操とか、いろいろ考えて走らねばいけないなと反省しきりなのであった。でもやっぱ自転車って色んな遊び方があって面白いと再認識したのであった。いやはや今回も大満足。
『12月にあるTokyo Bayエンデューロにエントリーせよ!』
まったくもって概要がわからないが、とりあえずエントリーしないと出走出来ないことだけはよく判っているので早速始業間際にネットで登録をとりおこなう。
で、エンデューロってなんだ?
この理解のなさが、2回目と侮って豪雨で復讐されたツールドちばや、リゾート地の楽勝ライドと高をくくってギザギザに脚をとられた石垣島アースライドと同じように、のちのち大変にイタイ目にあう原因になるのであった。しかしさすがに説明書の類いは一切読まない主義の自分ではあったが、ざっと概要には目を通しておいた。
この時点で、
1)4時間走る
2)最大4人編成の男女混合のチーム
3)走った周回を競う、競争である
4)1周3km弱のサーキットコース
という最低限のことしか頭に入っておらず、11月末には石垣島に輪行したこともありあっと言う間にエンデューロ当日の朝になったいたのである。
当日、起床午前3時。睡眠時間は2時間程度。ご飯を炊くことから始まった。
この期に及んで、ピースフルな性格の私は、競争だとか、順位が出るとか、右側通行とか追い越しは左からとか剣呑なフレーズが大会要項に記してあるのにもかかわらず、呑気にお弁当を作りにかかった。なんか、みんなでワーワーとグルグル自転車で回る遊び、的な認識である。屋台もあるそうだが、やっぱりお弁当でしょう。その後職場に赴き幾つか仕事をこなし午前8時袖ヶ浦フォーレスト・レースウェイに向かったのであった。
つまり殆ど寝ていない。
4時間を4人で交代で走るのだから、1人あたま1時間。普段サイクリングとか朝練とかで数時間走ることを考えれば楽勝でしょ?多少の寝不足は向こうで昼寝でもすればよし。車で行って1時間走ってまた車で帰ってくるなんて、物足りないくらい〜自走で行っちゃおうかなー(←仲間に止められた)と思っていたわけである。
愚かなり。
サーキットに到着、ゼッケンをつける間もなく朝ご飯である。なにせ朝からなにも食べていないのである。
そうこうしているうちにあっという間にスタート時間になった。
3km弱の道に500近くのロードレーサーが走る、このこと自体が想像がつきにくかったのだがスタートをみてその多さにびっくりである。それにみなマジである。加えてピットのお隣さんは既につぎの走者がローラー台でウォームアップしている。反対側のお隣さんは、午前中の部で不本意な結果だったらしく、良い大人が地団駄踏んで泣いて悔しがっているではないか。。。ヤバいヤバすぎる。でもご飯だけは食べておこう、とのんきな第二走者なのだった。
さすがに、スタート前の相談で、1時間づつではなく数回周回したら交代するようにした。すると数キロ〜10kmくらいだろうか、ふーん。とサイクリング部の長子としてはピンと来ないのであった、やはり速男や山郎とは感覚が違うのだろうか、これが距離感の違いってヤツ?とひとり思っていた。とんでもない勘違いである。そのことは第二走者として走り出してから嫌と言うほど思い知ったわけである。
とにかくよくわからんが、第一走者から周回センサーを受け取りいざコースに
ふんガー!とにかく皆全速力で漕いでいるではないか、よくよくみると、ベルやライトがついていない自転車もおおく、ボトルゲージすらつけていない自転車が殆どである。そうだそうなのだ、公道を楽しんで走るイベントではないのだ、、、全速力で走って力つきて交代する競争なのだ。。。これは今までの余力を残して走るやりかたではダメなんだ。。。そう気がつき、あらためてぐるぐる必死で漕ぎはじめた。普段では使ったこともなかったアウターギアも解禁である。というかアウターでないとドンドン抜かされてしまうのだ、アウター以外禁に変更である。でもこれでは数回まわったらもうヘロヘロになってしまう。誰だ1時間ずつにしようとか言ってたのは!
と、4周ほどして疲労困憊。ピットイン脚を着き一休みしようとビンディングを外した瞬間!
ぅぎゃー!
足がつった!あしが痙攣った!!ふんギャーとピットで転げる私。いたたたたイター!足の裏の筋肉が異常に収縮し臑が尋常でない強さで引っ張られ、寝違えの10倍ぐらいの痛みとなって襲って来たのであった。足首を手で曲げれば、前脛骨筋が多少は緩むので一瞬和らぐが、そのかわり足の裏に激痛が走る。臑を触ると皮膚の下で筋肉がビクビク激しく痙攣しているのがわかる。たすけてー。私の左足はトウシューズを履いてパドゥドゥを踊るバレリーナのようになって固まっているではないか。寝不足、冬の朝の寒さ、朝ご飯の遅れ、急に全速力で走りはじめたこと、全てを合わせて考察すると、これで何かが起こらなかったら私はサイボークか何かということになる。私は生身のイイ歳こいたオバさんなので理の当然の結果と言える。
心配して駆け寄って来てくれるメンバー。足を持ってくれたりさすってくれたり手当してもらった。とはいえ痛みと痙攣はなかなか良くならない。医務室とか救護室とか、はたまた1人リタイア。。。とか極めてネガティブな思想が頭をよぎる。するとメンバーが、
『一番イタい時が10だとすると、今いくつくらい?』
。。。「きゅ、9.8くらいカナー。」
『うん!良くなってる!!大丈夫ですよ!』
いや、0.2引いたのはあなたへのちょっとしたお世辞なのですが。。。
とクスリと笑えた瞬間から、痛みは徐々に和らぎ痙攣も治まっていったのであった。次のターンでは足をおそるおそる確かめながら4周、3回目も無事に走り抜き。最後になるであろう4回目の4周は全速で漕ぐことができた。それにしても私は遅かった。反省である。いままでのんびり負荷をかけないで走りすぎていた。順位こそ半分くらいのところでゴールしたが、これは私以外のメンバーが速かったからに過ぎないのであった。来年もブルベと言う制限時間のある競技に出るのであるから、平均時速も上げて、それ以前にもう少しウォーミングアップとか、準備体操とか、いろいろ考えて走らねばいけないなと反省しきりなのであった。でもやっぱ自転車って色んな遊び方があって面白いと再認識したのであった。いやはや今回も大満足。
いつもいつも楽しませて頂いております。
"パドゥドゥを踊るバレリーナ" そんな器用な方だったんですか。
PCの画面を見ながら おもいっきり笑ってしまいましたヨ。
その後体調は? Twitterでは風邪とか...。
脚の方、大事がなければよいのですが。
今年も残すところ後僅か。
あと何回走れるかといったところですね。
by fischer (2010-12-11 22:56)
おお〜、アクティブにやってますね。
この冬はアウター縛りで頑張って!
by angiras6 (2010-12-12 07:24)
まったく欲張りなんだから〜
エンデューロまで行っちゃいましたか。
それにしてもピクニックですね、1枚目と2枚目の写真。
その下の写真とのギャップがすごい。
ネタ仕込むにしても手がかかり過ぎです。
ブルベといい、エンデューロといい千葉の自転車乗りは袖ヶ浦に縁がありますね。
ずっとそっちに住んでりゃ良かったなあ。
by nucky (2010-12-12 08:42)
足が攣るのは痛いですよね。やっぱりウォームアップ不足でしょうかね。まあでも何事も経験しないとわからないですもんね。最後まで完走できてよかったですね。
by moumou (2010-12-12 12:17)
fischerさま
お腹の風邪は手強いです。。。お見舞いありがとうございます。
さて、本編ですが、笑っていただいて嬉しいですよ。まあ実際はバレリーナというよりは、寝転がったイヤミの”シェー”に近いかっこでしたが。痛かったですよ。
by kayo (2010-12-12 18:46)
angras6さま
初めて、自転車の競争にでました。ちょっとキャラ的に無理があったようでお恥ずかしい結末です。しかし、アウターって使うもんなんだ!と新たな発見もあり。。。頑張ります。
by kayo (2010-12-12 18:48)
nuckyさま
いつもありがとーございます。そうです、気持ち的にはピクニックだったのです。向こうに行くまでは。オニギリ、シュウマイ、ウインナー、卵焼き。そしてサイクリストの友、どら焼きを持っていったのでした。でもちゃんと食べきりましたよう。
そうですよね、袖ヶ浦ってそんな感じです。とはいえ、外房の住人でも十分遠いですけど。どの山越えてく?って。
by kayo (2010-12-12 18:51)
もーさま!
痛いです。ぎゅーーーーーーって信じられないくらい勝手に力が入ってました、筋肉ブルブルしてました。そしてそれが止められないという。今まで経験した攣った、が”つった!”だとすると、今回のは、”つつつ、つったつったつったつったぁぁぁあ〜”ってくらいです。(笑
うちのショップ店長に、冬は最初(一周目は)軽いギアでいかなきゃダメだよ!とおこられました。だって、他のみんな速いんだもん。はい、まったくもって良い経験でした。
by kayo (2010-12-12 18:55)
何だか読んでるだけで痛くなってきました(^^;
エンデューロではありませんが、
サーキットを4時間以内で110km走破するやつ出ませんか?(笑)
女子でそんなドSなレース出る人少なくて寂しいのです~~!
二度目は行けますって♪ね♪♪
by 眠り猫 (2010-12-13 00:28)
いやいや、今度は山郎と一緒にヒルクライムでしょう
たった1時間ぐらい走ってれば着いちゃいますので!
それに小学生も参加してるし楽勝ですよ、あはは
春の「ツールド草津」は来年早々エントリー開始です、、
by 傷つきマイヨジョーヌ (2010-12-13 17:48)
ヒクヒクしている場面が目に浮かびます(^^)
ペダルを外した後というのは不幸中の幸いで良かったですね。
チーム・エンデューロは楽しいですよね。 走ったり応援に回ったりで。
by おぐら (2010-12-13 21:41)
眠り猫さま
そそそ、それはなんですか?なんの戦場ですか?
ちなみに今回のイベントは4時間を3人で走り(1人仕事でDNS)、117kmでした。サイコンで40kmほど走っており、なんだかんだ1/3分走りました。キュー。
by kayo (2010-12-13 22:24)
傷つきマイヨジョーヌさまん。
居ります、うちの部にも山郎+山美が。(この名前の付け方ちょっとババくさいかしら。。。)そうね、、、1時間といっても昼寝も1時間だし、血を吐く登山も同じ1時間。
しかし、こう来て、こう!ですから、次はこう!!ですよね。ヒルクライムかあ〜
by kayo (2010-12-13 22:28)
おぐらさま♡
ペダル外した直後に、あれ?レレレのレ〜って感じです。右足をどう外したのかも覚えてないし、大事なトレミンもどう置いたのか。。。あれがクリートイン、だったら、、、どうすればいいのですか?もう一周?いやいやホントに気をつけます。立ちゴケの方が全然痛くないですよ。
エンデューロ自体はたいへんたのしかったです。来年はもうちょっと上に行きたい?ですね。
by kayo (2010-12-13 22:32)